「無防備・平和都市条例」に、無防備ではいられない。~その5~

image/kitaoka-2005-11-14T23:55:02-3.jpg

昨日「高槻市無防備にしない有志の会」(会長:CHANKEIさん)として某所で会合を開き、高槻市議会議員へのアンケート(CHANKEIさん作成。回答締め切りは11月20日。CHANKEIさんのブログで集計結果を公表されると思います)の封書詰め作業を行いました。で、本日朝9時ごろ、その封書を郵便局にて発送しました。(アンケートの内容に関してはCHANKEIさんのサイトをご覧ください。なお、「高槻市無防備にしない有志の会」では、一応、会員を募集しております。)

CHANKEIさんは先日、高槻市議のF木さん(伏字にしてもあまり意味ないですが(笑))の事務所に出向かれ、無防備・平和都市条例案への疑問と慎重な審議を要請されました。F木さんが反対に回り、条例案に否決されれば、これはもうCHANKEIさんのお陰だと私は思います。

このような志ある方が高槻市におられて、本当に心強い限りです。

CHANKEIさんといろいろとお話をさせていただきましたが、特にどの党のシンパでもない、ごく普通の一市民の方でした。そんな方が「関西DEEP探訪」というタイトルのブログを書かれていることをきっかけに、無防備・平和都市条例案に興味を持ち、「高槻市無防備にしない有志の会」の会長を引き受けられ、いろいろと熱心に調べられ、市議の事務所まで出向かれた。そこまでさせるほどに、考えれば考えるほどおかしな条例案なのだと思います。私も他の高槻市在住の方にこの条例案について話しましたが、例外なく全員の方が憤りを感じておられました。


「こんな条例が制定されても、戦争にでもならない限り実害はない。戦争も起こりはしないだろうし」と思われているかもしれませんが、私は戦争が起きなくても、次のような弊害があると考えています。

1.災害時に自衛隊高槻市に入れない

条例が制定されれば平時から「すべての戦闘員ならびに移動兵器及び移動軍用施設が撤去され」ていなければなりません。ということは、阪神大震災のような災害が起きても、自衛隊高槻市に入れることができなくなります。現在の日本においては、災害時における危険な地域での救助活動や救援物資の輸送などは、自衛隊に頼らざるを得ません。人命を尊重するならば、このような条例は制定できないはずです。

2.アルカイダ・過激派・オウムなどのテロに「無防備都市宣言」は通用しない

世界各地でテロが起き、日本でもオウム真理教団による「地下鉄サリン事件」が起きました。潜伏していた日本赤軍の指導者・重信房子高槻市で逮捕されたのも記憶に新しいところです。しかし、ジュネーブ条約に基づく「無防備都市宣言」は国の軍隊に適用されるものであり、こうしたテロ組織に対しては何の効果もありません。化学兵器や重火器などによるテロが起きた際、条例に基づき自衛隊が高槻に入れないとしたら、市民の安全は有効に守られるのでしょうか。

3.「平和事業」なるものに高槻市の予算が使われる

以前も書きましたが、条例案には無防備宣言に関するもののほか、「平和事業」などについて、いわば「抱き合わせ販売」のような形で条項が盛り込まれています。「平和、歴史教育」「平和祈念事業の推進や平和記念物の保存、展示及び建造」「平和のための国際交流事業」などの得体の知れない「平和事業」に、血税を使われていいのでしょうか。

4.「無防備」という言葉が市民の意識に悪影響を及ぼす

標語やキャッチコピーというのは多かれ少なかれ市民の意識に影響を及ぼします。「無防備」という言葉が条例制定によって全市民に広められれば、すべてのテロ・犯罪に対して無防備・無抵抗でなければならないと誤解する子ども達も出てくるのではないでしょうか。


12月にはこの条例案が審議されることになります。市議会に興味をもっている高槻市民の方はそれほど多くはおられないと思いますが、ぜひ今回は注目をしていただきたいと思います。

以上のことは、昨日の午後、吉田康人さんの「街頭演説キャラバン隊」に混ぜていただき、演説をさせていただきました。(「街頭演説キャラバン隊」では、吉田康人さんだけではなく、市民ボランティアの方も順番に演説をされています)

image/kitaoka-2005-11-14T23:55:02-1.jpgimage/kitaoka-2005-11-14T23:55:02-2.jpg
吉田康人さんは、17ヵ月後の高槻市長選挙に向けて「本格始動」されています)

万が一、12月の高槻市議会でこの条例案が通るようなことがあれば、このような演説などの活動を活発に行っていき、条例の撤廃を求めていきたいと考えています。高槻市議会議員の皆さんの良識に期待しております。