高槻市も小西容疑者側に1億円の補助―その2

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本日の午前中、時間があったので高槻市役所へ。5月12日付で、高槻市も小西邦彦容疑者が運営する高槻市内の特別養護老人ホーム「高槻ともしび苑」に、1億円の補助金を出していたことを書きましたが、その件を伺ってきました。

結論から言うと、仕方がなかったかなあ、という感じですね。平成6年6月3日に、確かに高槻市から「社会福祉法人ともしび福祉会」に1億円の補助金が出されました。しかし、大阪府が同社会福祉法人特別養護老人ホームの建設・運営を認可したため、市も当時の「高槻市老人福祉施設整備費助成金交付要綱」に則って、建設費総額約16億円のうち、要綱で定められた上限額の1億円を補助したとのこと。

当時は、日本が高齢社会に本格的に突入するということで、政府・厚生省の「高齢者保健福祉推進10か年戦略(ゴールドプラン)」に基づいて、高齢者向けの福祉施設をどんどん増やしている時期でしたし。高槻市では、「高槻ともしび苑」が4番目に建てられた特養だったそうです。

「高槻ともしび苑」には、平成6年の建設時から、「在宅介護支援センター」として事業を委託しており、その委託料として、毎年約300万~400万円を支払っていたそうですが、地域のバランスを考え、今年度からは委託をしていないとのこと。

年1回施設監査を行っていたそうですが、若干の指摘事項はあったものの、取り立てて大きな問題はなかったそうです。小西邦彦容疑者が無資格で施設長に就任し、週2~3回しか出勤しなかったということはありましたが、現在事務局長の方が小西容疑者に替わって施設長に就任する予定とのこと。

こういう悪質な事件を起こした経営者なので、もしかすると隠された不正があるかもしれませんが、以上のことのほかは高槻市では把握していないようでした。

新聞・テレビなどで大きく報じられた事件に関連することだけあって、高槻市高齢福祉課の担当者は、「高槻ともしび苑」に関する資料や委託金などの数値をまとめておりました。その対応の早さは評価できると思います。

「高槻ともしび苑」は多くの方が利用されている福祉施設ですし、特に特別養護老人ホームは利用者の金銭的な負担が低いので、入居の順番を待っておられる方がたくさんおられるはずです。職員の方々には、市民からの信頼が回復されるように頑張っていただきたいです。