切手とドラえもんの道具を考える

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一昨日、郵便局に行くと「私だって、切手になれる。」と書かれたポップがありました。自分の写真などを使ってオリジナルの切手を作ることができるサービス郵政公社が始めたとのこと。このサービスを使う人のセンスによっては、非常に利用価値が高いかもしれません。

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企業なら、自社の社名やロゴ、社長の顔やメッセージを入れたり。新商品・新人タレントのPRや、写真入の名刺のごとく担当社員の顔や似顔絵を入れたりすることもできそうです。

官庁・NPO・NGOなら、公共的なメッセージを発信することもできるでしょう。もっとも、80円切手10枚で1200円なので、費用対効果を考えると、税金の無駄遣いになる可能性が高いですが。警察が、指名手配犯の顔など載せて、市民に協力を呼びかける、なんて使い方もできそうです。

政治家なら、選挙ポスターさながらに、自分の顔・名前・キャッチフレーズでしょうか。その切手を、支持者にも使ってもらえば、さらに広告効果は上がるでしょう。そういう使い方が許されるかどうか分かりませんが。

このサービスの有効活用を考えると、結構楽しいですね。おそらく、一番最初に大掛かりに利用した企業等がマスコミに取り上げられるのではないかと思います。やるなら今この時期ですね。

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また、子どもがテレビで見ていたドラえもんを横目で見ていたら、「ひみつ道具コンテスト」ということで、ドラえもんの道具を募集していました。最優秀作品は、アニメ化されて放送されるほか、副賞としてトヨタノア(2,483,250円相当)がもらえる、とのこと。

キミの考えたひみつ道具が、アニメになるチャンスだ!

で、私も早速考えてみました。


のび太の部屋。ドラえもんが座っている。そこにのび太が泣きながら駆け込んでくる。

のび太「ドラえも~~~ん!」

ドラえもん「どうしたんだい、のび太くん」

のび太「実は、テレビ朝日朝日新聞に、やたらと『格差社会』なんて文字が出てくるもんだから、格差が気になって気になって、仕方がないんだ」

ドラえもん「格差って、どんな格差だよ」

のび太スネ夫はお金持ちだろ、出来杉君は頭がいいし、ジャイアンは体力があるし。僕なんか、家がお金持ちでもなければ、何も取り柄もない。言ってみれば、クラスの最底辺・最下層さ。このままじゃ、将来ニート間違いなしだよ。こんなに劣等感にさいなまれ続けていたら、もう生きていく自信がないよ。何か、格差が気にならなくなるような道具を出してくれよ」

ドラえもん「よし、分かった。この道具で、のび太くんの心の隙間を埋めてあげるよ」

ドラえもん、ポケットから道具を取り出す。

ドラえもん「格差カットサングラス!タラララッタラ~ン。このサングラスは、UVカットサングラスが、紫外線をカットして目を保護するのと同じように、この社会の格差が、目に入らないようにしてくれるサングラスなんだ。よし、早速このサングラスをかけて窓の外を見てごらん」

のび太「うわあ、スネ夫んちの豪邸が、うちの家と同じくらいの大きさに見える!」

ドラえもん「どうだい?こうやって、サングラスをかけている人間より、他人が良いものを持っていたら、それと差がなくなるように、サングラスが調整して、見せてくれるんだ」

のび太「ありがとう、ドラえもん!早速使ってみるよ」

のび太、部屋から急いで出て行く。

ドラえもん「お~い、のび太くん!言っとくけど、格差がなくなったように見えるだけで、現実には格差は存在しているからね!」

サングラスをかけたのび太には、スネ夫は金持ちに見えず、出来杉のテストの点は自分と同じ点数に見え、ジャイアンの体格は自分と同じくらいに見えた。ドラえもんは、現実の世界を直視するように何度も忠告したが、のび太は聞く耳を持たず、20年の歳月が流れた・・・

サングラス「パリーン」

のび太「サ、サングラスにヒビが・・・サングラスが壊れたのか・・・な、なんだ、みんなダンボールの家に住んでいると思っていたのに、僕だけじゃないか、そんな家に住んでいるのは・・・」

ドラえもん「だからサングラスに頼り過ぎずに、現実を直視しろと言ったのに・・・格差が嫌なら、現実を直視して、まじめにコツコツ努力するしかなかったのです。フフフフ、もう遅いですけどね」

のび太「・・・お前、ドラえもんじゃないな・・・」

ドラえもん「フフフフ、ばれてしまいましたね。私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。現実を直視しなかったあなたは、ニート地獄に落ちるのです。ドーン!!!」

のび太「うわ~~~!」

チャンチャン。

こんなブラックなのは、絶対に採用されるはずありませんね(笑)。やっぱり、子ども向けの番組なので、子どもに共感してもらえるもので、夢・希望・感動を与えられるものでないと。ただし、問題の本質を解決してしまう道具では、それで話が終わってしまうので、問題の本質はその道具では解決できない設定にしておかないといけません。結局、ドラえもんという話は、道具に頼り過ぎてもロクなことはない、自分自身が努力するしか問題は解決できないのだということを教えるための番組ですから(違いますかね?(笑))。