小中高一貫校として、高槻南高校を復活させたい!

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高槻市の教育環境は悪い」というイメージを、多くの方が抱いているために、子どもをもつ家庭が高槻市から転出して行っている。そういうことを以前「子ども達が消えてゆく街・高槻市」で書きました。

また、そのために、隣りの茨木市と比べると、14歳以下の年少人口の割合が低く、逆に高齢者の割合が高くなってしまっています。

人口区分 高槻市 茨木市 大阪府
年少人口
(14歳以下)
13.59% 15.06% 13.7%
生産年齢人口
15~64歳)
67.07% 68.92% 67.1%
老年人口
65歳以上)
19.33% 16.02% 18.5%
高槻市茨木市は平成18年9月30日現在の人口
大阪府は平成17年度の国勢調査の結果より



高槻市の教育を、変えなければならない。良くしなければならない。そうしなければ、子ども達の流出に歯止めはかかりません。

高槻市の教育を、目に見えるような形で変え、「高槻の教育は良くなった」と市の内外の方に認識していただくために、私が一番効果的だと考えるのが、高槻市立の小中高一貫校の設立です。

もちろん制度を改革することも有効だと思いますが、教育・進学に関心のある家庭が考えるのは、もし経済的に可能であれば、中学校から、あるいは小学校から、私立や国立の学校に子どもを通わせたい、ということではないでしょうか。

私は、老人ホームで介護の仕事をしながら、家庭教師の仕事もしています。家庭教師を雇うくらいですから、ほとんどが裕福なご家庭なのですが、そこで感じるのは、親の経済力が子どもの教育の格差につながり、その教育の格差によって、また経済格差が再生産される場合が多いのではないかということです。

私は大学時代、進学塾で塾講師をしていました。大学で社会福祉を専攻していたことからご縁のあった児童養護施設で、学習指導のボランティアをしていたのですが、やはり、塾に行ける子ども達と、そうでない子ども達の学力の差を感じざるをえませんでした。大晦日にK-1主宰の「Dynamite!!」で、児童養護施設で働いている「リアルタイガーマスク」こと勝村周一朗選手が、施設の子どもについて「普通の家庭で育っている子より楽しい思いをさせてあげたい」と答えていましたが、その気持ちは良く分かります。他の子より、不幸を味わっている分、幸せにしてあげたい。多くの福祉の関係者の方は、そういうような思いで頑張っておられるはずです。

施設でない、普通の家庭に育つ子ども達の中にも、塾に行きたくても行けない子ども達がいます。「塾の必要のない学校というのはできる」と、私の教師が言っていましたので、また次の機会にそれを書きたいと思いますが、教育環境の格差をできるだけ無くす方向で改革する。その一つが公立の小中高一貫校の実現だと考えます。

高槻市立の小中高一貫校を設立したならば、高槻市に住む子ども達に対しては、受験料や入学金を免除する。私の母校の大阪市立大学では、大阪市在住の入学者の入学金は半額でした。そのように市内在住者を優遇すれば、それが高槻市に住みたいという一つの動機になるのではないでしょうか。

どこに高槻市立の小中高一貫校を設立するかですが、前から書いているとおり、旧大阪府立高槻南高等学校の跡地がよいと考えています。旧高槻南高校の校舎は、少子化で旧高槻南高校と旧島上高校を統合して、旧島上高校の場所に槻の木高を新設したために、現在は空き家状態になっています。

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図のオレンジ色の場所が高槻南高校跡地なのですが、隣りに芝生小学校と丸橋小学校という二つの小学校が隣接しています。地図の通り、この周辺は比較的小学校が密集しているのですが、少子化で生徒数も減少しているので、芝生小か丸橋小を小中高一貫校の小学校として併合することも可能ではないかと思います。

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この写真は丸橋小学校の正門から高槻南高校と芝生小学校を見たものです。実際もこのように、両方が見えるほど隣接しています。

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高槻南高の正門。校名の部分がセメントで塗りつぶされていました。

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正門の隙間から中を取りました。がらんとした校舎が、非常に寂しそうでした。

大阪府としては、管理費がかさむので、こうした空き校舎の土地・建物を地元自治体に売却したいという意向があるそうです。遊休不動産の有効活用という面からも一石二鳥ではないでしょうか。

高槻市立の小中高一貫校の名称は、前にも書きましたが、是非「高槻南」にしていただきたいです。