幻の「サッカースタジアム」に浪費された税金は、How much?
奥本市長が４年前の高槻市長選挙で、最大の目玉公約として掲げた「サッカースタジアムの建設」「ガンバ大阪の誘致」。この公約は、当初から実現不可能と指摘され、４年経った現在に至っても当然１ミリメートルも前進していないということは、以前書いたとおりですが、この「詐欺公約」の実現のために、どれだけの税金が無駄になったのか、情報公開請求して調べてみました。
３月８日に情報公開請求した際、対応してくださった市長公室の担当者の方は、私の請求に対して「そんなに費用は使っていませんよ。紙代くらいではないですか」と答えました。
ついでに私は「この公約は、１ミリメートルも前進していないのは間違いないですよね？」と確認してみると、その通りだと認められました。そこで、「では、これは公約違反ですよね？」と尋ねると、公約違反ではない、と。「サッカースタジアムは、いつか出来るかもしれないじゃないですか」と答えられました。
いつか出来るかもしれない・・・「SOMEDAY」とか「Maybe Tomorrow」みたいな話をされても（笑）。公約は、夢見る少年少女の歌のタイトルや歌詞ではないのですから、行政のトップとして、４年間で何らかの成果を出しておかなければいけなかったと思うのですが。こんな言い訳をするのは、開き直りにもほどがあります。市民に対してしっかりと説明をしてほしいですね。
さて、情報公開請求をした結果、次のような文書が出てきました。
ここからどれだけの税金が使われたのか、完全にはじき出すことはできないと思いますが、
１．委員会や報告書作成に携わった職員の人件費
２．出張に要した旅費や出張した職員の人件費
は、概算ながら算出できると思います。
分かりやすい「２．出張に要した旅費や出張した職員の人件費」からいきますと、こちらの方は、市長公室の職員の方が、親切にまとめてくださり、情報提供という形で、一覧表にしてくださいました。
旅費の合計は、総額で340,620円とのこと。
どこへ視察旅行したかですが、
平成１５年１１月２１～２２日（１名） 仙台市・仙台スタジアム
平成１６年３月８日（３名） 岡山市・岡山県総合グラウンド
平成１６年５月２９日（４名） 磐田市・ジュビロ磐田スタジアム
平成１７年５月２７日（１名） 東京都・文部科学省文化庁
平成１７年６月２８日（２名） 岡山市・岡山県総合グラウンド
平成１７年１２月１９日（１名） 東京都・文部科学省文化庁
平成１８年９月１日（１名） 佐賀県・吉野ヶ里歴史公園
が大きなもので、その他、京都大学などへも出張しています。
旅費だけではなく、旅行や出張をした職員のその間の人件費も、算出には含めなければならないでしょう。
人件費は大雑把に年収１０００万円、週５日勤務として、１日あたり、10,000,000÷（365.25x5/7)＝38,330円。管内出張は半日、管外出張は１日として考えると、それにかかった人件費は、
管内出張：38,330円÷２ｘ４０名＝766,600円
管外出張：38,330円ｘ１３名＝498,290円
合計：1,264,890円
となります。
旅費と合わせると、340,620円＋1,264,890円＝1,605,510円。
委員会についてですが、第１回～第７回までの「高槻市都市型公園整備構想検討委員会」には毎回１０名の幹部（課長・室長）が、第１回・第２回「高槻市都市型公園整備構想幹事会」には毎回１１名の幹部（課長・室長）が、第１回・第２回「高槻市都市型公園整備構想推進委員会」には毎回１０名の幹部（助役・部長）が、出席しています。
課長・部長・助役クラスの幹部職員の年収はいくらか分かりませんが、先ほどと同じように年収１０００万円として、各会が２時間ずつ行われたとしたら（８時間勤務とします）、
38,330円ｘ2/8ｘ（7ｘ10＋2ｘ11＋2ｘ10）＝1,073,240円
となります。
その他にも費用がかかったと思いますし、特に「都市型公園整備構想中間報告書」「都市型公園整備構想の基本的な方針」については、かなりの労力が割かれたと思いますが、それらは算定不可能ということで、ここでは除外しておきます。
（中間報告をあらためてみてみると、１年目に京都大学と合意することになっています・・・合意も出来ず４年も経ってしまったわけで、常識的には計画は頓挫ということになるでしょう）
ということで、「サッカースタジアム」の公約に浪費された税金の合計は、
1,605,510円＋1,073,240円＝2,678,750円
ということになるでしょうか。
これだけで済んで良かったと考えるか、それともやはり、これだけ税金を無駄にしたと考えるか・・・
市長が実現不可能な公約を掲げると、税金は無駄になるわ、部下の職員の方は振り回されるわ、私もこんな算定をしなければならなくなるわで（笑）、たくさんの無駄が派生してしまうことは分かりました（笑）。
