【市バス】調査委は「職免詐欺」を見抜けるか?

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私はこれまで、多数の市バス職員の方と接触してきました。テレビで内部告発をしてくださった方をはじめ、公務員としての倫理観と勇気をもった多くの職員の方から、本当に多数の情報を提供していただき、交通部の実態をほぼ把握することができたと考えています。

そうした頼もしい方々が存在する一方で、責任をとるべき立場の人々は、何とか罪を逃れようと、まだ嘘やごまかしを続けているようです。そして、内部告発の犯人探しを労使が行っているとか。前にも書きましたが、本当に裁かれるべき犯人は、虚偽公文書作成や公金横領に携わった労使の幹部らです。

このような状態が維持されていくようでは、バス事業を公営としてやっていけるのか不安になります。公営企業として、公務員としてやっていくには、少なくとも、公僕としての倫理観と責任感が必要なはずです。この期に及んで未だにそれが幹部らに見えないとなれば、民営化を望む市民の声も大きくなるのではないでしょうか?

さて、一連の市バス事件については、高槻市が立ち上げた調査委員会での調べが連日行われているようです。私は先日の市議会で、他にもいくつかの問題点を指摘しましたが(後日書きたいと思います)、そこでも触れなかった問題をここで述べたいと思います。

適法な労使協議や交渉以外を認める「有給職免」は、前に一般質問住民監査請求に関する記事で書いたとおり、違法です。ですので、高槻市が組合活動に対して許可してきた「有給職免」は、基本的に違法なのです。議会での総務部長の答弁では、やはりこの違法性を認識していたのか、これを今後無給にしていくとのことでした。

この「有給職免」については、許可する側である高槻市当局にも責任があります。しかしさらに、労働組合の幹部が、虚偽の申請をして、市バス当局を騙していると考えられるケースがあるのです。

テレビで報道された「黒部での学習会」(ただの旅行?)もその一つの例だと思われますが、他に、通常の組合活動が目的だと職免申請をして、実際は、政治活動やスポーツをしていると考えられる例が見受けられました。また、有給職免を申請し、遠方でしかも宿泊を伴うにも関わらず、組合活動日誌に一切記されていない行動もありました。そんな大掛かりな行動なら、通常は組合活動として記録されるはずです。これも単なる旅行ではないのかと疑われます。

これはいわば、労組幹部による「職免詐欺」といえます。この「職免詐欺」の中でも、特に、政治活動を行っているものは大問題です。彼らは市から給与を受けながら、政治活動を行っていたことになります。これは、地方公務員法に抵触する可能性が高いのではないでしょうか。

さて、この「職免詐欺」を、調査委員会は見抜けるでしょうか?