【市バス】勤務中にゴルフ!委員長の逃走劇に唖然・・・

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昨日の朝日放送「ムーブ!」で、高槻市営バス問題の第5弾が放映されました。高槻市労使の「逃げ」と「嘘」が特集されました。

「代走」というもぐりの勤務交代の発覚を免れるために点呼記録表の「代走誰々」という鉛筆書きを消しゴムで消したこと、また、労組四役が黒部に旅行するために有給の職務免除を与えたことが発覚するのを免れるために虚偽の書き込みを行ったこと。この2つの公文書の改ざんは、「総務省も『前代未聞』と驚く不祥事」だと指弾。

調査委員会が中間報告で組合役員らが不正に得た直近2年度分の給与を計279万6528円と確定し、これを組合役員ら個人に返還請求するとしているが、実は、労働組合側は、これを驚きの手法で返す。その手法とは、「犠牲者救援金」であるとのこと。

番組で紹介されたのは、高槻市交通労働組合が最近発行した機関紙。そこには、

組合運動犠牲者救援規則

☆組合運動犠牲者救援規則の運用について

※中央委員さんからの提案

 今回の問題については、組合の機関決定を経て取り組んできた内容であり、執行部に対しての給与返還等については、組合運動犠牲者救援規則に基づき救援を行うよう提案し、中央委員会での決定をお願いするものです。
承 認



との記事があり、労組幹部らの不当利得を、組合が肩代わりして支払うというもの。このお金は、組合員の組合費が積み立てられたものです。労組の中央委員会で承認されたとのことですが、一般の組合員の皆さんは、この決定に納得されているのでしょうか?

司会の堀江さんは、この「犠牲者救援金」は、本来組合運動のために不当解雇された場合などに使われるべきではないのかと指摘。確かに、犯罪者が犠牲者扱いされるというのはおかしな話です。コメンテーターの勝谷誠彦さんは「犠牲者は、市民やねんで」と。

この犠牲者救援金制度については、選挙違反で捕まった川崎市交通労組の幹部に対して、受け取れなかった給与や退職金、さらには裁判費用の名目で約1億円が支給されていたことで以前問題になったと、アシスタントの関根アナウンサー。

ムーブ!取材班は、この「犠牲者救援金」を利用しようとしている高橋修二執行委員長を直撃!しかし、高橋委員長は何も答えず、車の後部座席に寝転がって身を隠し、他の市職員に運転させ、さらにはおとりの車までも使って逃走を繰り返しました。余程後ろめたいということでしょう。

労組幹部は、違法な「代走」「有給職免」、あるいは「労組幹部優遇ダイヤで便宜供与されたヤミ専従時間」の間、働いていないにもかかわらず給料もボーナスも満額受け取っていました。さらに、労働組合からは、組合活動に対する手当てを受け取っていたにもかかわらず、税務申告をしていませんでした。脱税をしていたということです。

ここで疑問が一つ。この「犠牲者救済金」は、いったん高橋委員長のポケットに入るのか、それとも労働組合から直接高槻市交通部に支払われるのか、どちらなのでしょう。当事者ではない労働組合が、幹部ら個人に成り代わって不当利得を返還するというのも変ですし、おそらくいったん幹部らに支給されると思いますが、もしそうならば、その時はきっちりと確定申告をしてもらわなければなりません。

これまで便宜供与・利益供与を受けてきたが、事件の発覚により、これまで不当に受け取ってきた給与・賞与を返還するという段になれば、組合員が積み立てた組合費の中から「犠牲者救援金」という名目で金を支払わせようとする。これは確かに虫の良過ぎる話です。

コメンテーターの須田慎一郎さんは「これでは、違法行為を組合が認めて、助長するような形になってしまう」と指摘。犯罪を擁護するような労働組合では、高槻市民は納得しないのではないでしょうか。特に、市バスを利用する市民の皆さんは、なおのこと気分が悪いでしょう。

高槻市がホームページではまったく無視している公文書改ざん。この改ざんで隠そうとした、有給職免で組合役員4人で行った「勉強会」名目の黒部旅行についてですが、これについてさらに嘘が発覚した、と。組合員には、都市交本部(東京)で行われる「地本別単組ブロック会議」と嘘の説明をしていましたが、さらにこの会議、実はまったくデタラメな名目で、実在していなかったのです。

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また昨年12月11日、高橋委員長は連合高槻主催のゴルフコンペに、なんと、違法な「代走」で参加。組合員には、前日に終了した「連合高槻定期総会」に参加と偽りの説明をしていました。

「代走」ということは「幽霊運転手」状態で、書類上は勤務していたということです。つまり、高橋委員長は、勤務中に、当然市から給料を受け取りながら、ゴルフに興じていたことになります。組合員すらだまして。

さらに、実際は「スポーツ」や「政治活動」などだったのに、目的を偽って有給職免の許可を得ていたことも紹介されました。私が以前「【市バス】調査委は「職免詐欺」を見抜けるか?」で書いたとおりです。

「政治活動」というのが高槻市的に特にやばいのではないか、との問いに、勝谷さんは「ムーブ!で調べてみようかな」と。高槻市交通労働組合の幹部らは、一体どんな政治活動をしていたのでしょうか?さらに調査をすれば、「代走」などの違法行為が黙認されてきた背景が、現れてくるのかもしれません。

番組では私が刑事告発したことも紹介されました。国税のほうからも調べたほうが良いと勝谷さん。

最後に、「公営バス問題 広がる波紋」として、まず高槻市交通部の場合、「4月以降はない」としていた代走が、4月に2回見つかった、と。伊丹市交通部でも、9月まで行っていた代走をやめた、とのこと。ムーブ!の放送の反響の大きさが分かります。

この日のムーブ!では、高槻市営バス問題の前に「赤福」の事件が取り上げられ、社長が3回も謝罪会見を開くという異例の事態が話題となりました。そこで須田さんがおっしゃった「底打ち感がない。徹底的に調査して正直に言えば、一回で終わるのに」という言葉が印象的でした。

高槻市役所も、他の企業などの不祥事を他山の石として、一刻も早くすべて正直にさらけ出し、市長をはじめとする幹部は責任を取るべきです。