【連合高槻】補助金不正受給疑惑

連合高槻収支決算書
朝日放送「ムーブ!」で11月27日、連合高槻に関する疑惑として、高槻市の公共施設である「厚生会館」の不正使用に続いて、補助金の不正受給も立て続けに報じられました。

連合高槻には、高槻市から「市内労働者の福祉の増進及び文化の向上発展」を名目として、毎年100万円余りの補助金が交付されています。平成18年度には、109万3500円が交付されました。

この補助金の交付の申請にあたっては「事業計画書」と「収支予算書」を、補助年度終了後には「実績報告書」と「収支報告書」を提出しなければならないとされています。

ところが、連合高槻が高槻市に提出した「収支報告書」と、連合高槻が内部向けに出した「決算報告」に、大きな差があったのです。ちょっと分かりにくいと思いますが、それをまとめたのが次の表です。

内部への報告 会計
期間
  会計
期間
市への報告
補助金 1,093,500 会計期間は違うが、
「福利厚生活動」に
注目すると・・・
補助金 1,093,500
連合大阪交付金 1,100,000 12/1   連合大阪より 1,197,202
雑収入 110   4/1 雑収入 106
収入合計 2,193,610 5/20山崎ハイキング 収入合計 2,2290,808
地域活動費 909,251 6/24ボーリング大会 地域活動 950,204
福利厚生活動費 132,080 10/29自然ふれあい
    フェスティバル
福利厚生活動 750,078
学習活動費 137,741     学習活動 395,526
文化体育活動費 55,000 11/30 活動の日付は全て
重複してるのに、
何故62万円も違う!
  文化体育活動 195,000
繰越金 959,538   3/31 支出合計 2,290,808
支出合計 2,193,610      
             
何故か繰越金が96万も! ←←<矛盾>→→ 収支に1円の差もなく使い切り!



市への報告も内部への報告も収支・支出の費目は一致しているので、金額が違っているというのはおかしいのですが、その理由を連合高槻側は、会計期間の違いが原因だと主張しました。確かに会計期間は違っています。

しかし、「福利厚生活動」を比較してみると、両方の会計期間が重複している時期に、報告されている「山崎ハイキング」(5月20日)、「ボーリング大会」(6月24日)、「自然ふれあいフェスティバル」(10月29日)の福利厚生活動がなされているのです。

なのに、「福利厚生活動」の金額に62万円もの差が出ている。これはどう考えてもおかしい。

また、市への報告では、収支に1円の差も無く、ぴったりと使い切っています。こんなことはありえるのでしょうか?

これについて、高槻市の職員であり、高槻市職員労働組合の委員長でもある、連合高槻の巴事務局長は、「私が決算報告書をまとめたのですが、内部向けの決算が間違っていた。実際にはもっとお金を使っていました」と回答しました。

しかし、連合高槻の内部資料によれば、民間企業の労働組合の委員長が、連合高槻の会計監査担当として監査を行ったと報告されています。監査をしたということは、領収書との照合も当然行ったでしょうし、内部向けの決算報告が間違っていたという回答にはまったく説得力がありません。

一方、市への報告には、領収書は添付されていません。市へは単に決算報告だけがされており、市はその報告を単に鵜呑みにしているだけなのです。

市への報告と内部への報告、どちらが正しいのか・・・現時点では、後者であろうと誰もが思うのではないでしょうか。

仮に市への報告が間違っていたとすると、補助金詐欺ということになるでしょうね。

高槻市労働関係団体補助金交付要綱」には、

(補助対象経費)
第3条 補助対象経費は、前条の各号に揚げる事業を実施するに必要な諸経費とする。


とあります。

つまり、「必要な諸経費」以上に補助金を出すことはできないわけです。また、第10条には「補助金の全部又は一部を使用しなかったとき」には「返還させることができる」とあります。自己資金でまかなえたり、補助金を使い切れなかったときには、残余を返させることも可能なのです。

今回、大幅な金額の違いが見られたのですから、高槻市は、これを当然返還させるよう求めるべきではないでしょうか?あるいは、領収書を提出させ、本当に収支決算書が正しいのか確認すべきです。当然今後の補助金交付については慎重に行うべきでしょう。連合高槻実績報告書