地域振興券の愚を繰り返すのか?バラマキよりも改革を強く打ち出すべきでは?

政府与党のバラマキ政策「定額給付金」の額や支給方法が決まりつつあるとのこと。

定額給付金、1万2000円 65歳以上・18歳以下、8000円上乗せ

 政府・与党は7日、追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円規模の定額給付金について、1人あたり1万2000円を支給する方向で最終調整に入った。65歳以上の高齢者と18歳以下の子どものいる世帯には1人あたり8000円を上乗せする方針だ。(後略)



週刊ポストの記事によると、1999年に実施された地域振興券について、経済企画庁が追跡調査を行ったところ、6194億円のうち、消費に回ったのは32%の2025円に過ぎず、残りは貯蓄や借金返済に充てられたという結果が出たとのこと。バラマキをやっても、経済効果は微々たるものだということです。

政府自身(経済企画庁)が追跡調査の結果、そのような結論を出しているのに、またこれを繰り返すというのは、愚かにもほどがあります。

一方で、民主党も、政権をとれば、高速道路の無料化や農業者戸別所得補償、子育て手当の創設といったバラマキをするとしています。それなのに、政府与党の「定額給付金」を「究極の選挙対策だ」などと批判するのは、目くそ鼻くそを笑うという感じがします。

昨日、会計検査院が、1253億円もの国の不正経理を指摘しましたが、こうした無駄遣いや違法・不当な支出のチェックと同時に、現在河野太郎代議士を中心に進められている官庁の政策のたな卸し(不必要な政策がないかどうかのチェック)等をもっと強く進めるべきではないでしょうか。公務員の厚遇や天下りの問題にも、改めてしっかりと取り組むべきだと思います。

バラマキはやらない。その代わり消費税も上げない。しかし、政府・政治家自身や官庁・公務員については、身を削るような改革をどんどんやり、国の借金を減らして、子供達につけを残さないようにする(それでも増税しなければならないのなら仕方がない)。そうするほうが、有権者も評価するし、選挙にも有利だと思うのですが・・・

政府が景気を上げようとしたって、高が知れているし、これまでも散々失敗してきたし(成功したのは大阪万博くらいではなかろうか)、今は上杉鷹山のような倹約型の改革を行うべき時なのではないでしょうか。