高槻市体育協会が自己破産申請へ

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財団法人高槻市体育協会(体協)が、明日にも大阪地方裁判所に破産を申し立てることを決定し、本日記者会見を行いました。

★【共同通信】10日にも自己破産申請 大阪・高槻市体育協会
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009060901001078.html

 1996年に起きた高校サッカー試合中の落雷事故で、重い障害を負った高知市の男性への賠償金が支払えなくなっていた大阪府高槻市体育協会は9日、大阪地裁に10日にも自己破産を申請することを決めた。体協の破産申し立ては異例

 資産整理手続きで得られる約4千万円を、賠償金を肩代わりした私立土佐高校高知市)への返済に充てる。加盟している高槻市内の25競技団体との調整や、講習会などは市が引き継ぐ。(後略)



体協が高槻市に対して平成21年2月26日に提出した要望書や報道によると、以下のような流れになります。

■平成20年9月17日
 落雷事故控訴審において、土佐高校と体協が連帯責任で総額約4億8000万円の損害賠償せよとの判決が下る。

■平成20年9月?日
 原告側が、高槻市に対して、体協に代わって損害賠償してほしいと要請。

■?
 体協は、賠償保険金3000万円と基本財産の50%超の4500万円の計7500万円を賠償。
 (ただし、原告側に対する賠償金は、現在、土佐高校が全額肩代わりしている。)

■平成20年10月?日
 土佐高校は、自己分の賠償金を支払い終える。

■平成20年10月31日
 体協より、高槻市に対して、1億6850万円の支援要請。

■平成20年12月?日
 原告側が、高槻市に対して、体協に代わって損害賠償してほしいと要請。

■平成21年1月16日
 高槻市より、体協に対して、支援できない旨の回答。

■平成21年?月
 原告側が、体協に対し、債権差押えの強硬手段。

■平成21年2月26日
 体協より、高槻市に対して、再度、1億6850万円の支援要請。

■平成21年3月6日
 高槻市より、体協に対して、支援できない旨の回答。

■平成21年5月22日
 体協は、緊急理事会で破産手続きに入ることを決定。

■平成21年5月29日
 土佐高校が、体協の債務の残額の約8000万円を、体協の肩代わりをして、原告側に支払う。

●平成21年6月2日
 「部活中落雷 高槻市体協が破産、資産整理で賠償金捻出」等と体協の破産決定の問題が報じられる。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200906020062.html

■平成21年6月9日
 体協は、大阪地裁に、3月10日にも自己破産を申請することを決定したとして記者会見。



要望書によれば、原告側が債権を差し押さえてきたために、「破産という苦渋の選択」しかなかったしていますが、現在、体協の債務は、全額土佐高校が肩代わりをされています。土佐高校に長期返済をするなどして、破産・解散を回避する方法はなかったのでしょうか?

高槻市が支援しなかった理由は、(1)判決の当事者ではない、(2)公費支出には法的根拠や妥当な理由が必要、とのことですが、確かに、高槻市が下手に公金を支出すれば、それが高槻市に損害を与えたとして、逆に住民から高槻市長が訴えられる可能性もありますから、分からなくもありません。

体協の行っていた事業のほとんどについては、体協に加盟していた各競技団体=連盟が実際は行っていたとのことで、今後も、あまり支障はないようです(体協が独自に行っていたクロスカントリー等の事業については現在不明)。補助金については、今後、高槻市から直接連盟に交付するとのこと。

そうすると、これまで、体協の存在は、本当に必要だったのか、という疑問が沸きますが・・・

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高槻市体育協会要望書

高槻市体育協会への回答書

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