橋の風景

今日は参った。退社し帰宅途中、高槻市枚方市の間に架かる「枚方大橋」の手前ですごい渋滞。車が全然動かない。「子どもを保育園に迎えに行かなければならないのに」とイライラしていると、対向車線をパトカー2台とレッカー車が猛スピードで逆走していった。どうやら事故のよう。

車列はノロノロと進み、やっと橋の上にくると、10台以上のパトカーが橋の真ん中に並び、レッカー車がトラックを積んでいる。その少し先では前部がペシャンコになった軽トラ。トラックと軽トラが相当なスピードで正面衝突したのか。軽トラの運転手はおそらく・・・。この事故のせいで、枚方大橋を起点に、外環状線(国道170号線)は上り線も下り線も大渋滞だった。

1930年に、この淀川を跨ぐ枚方大橋が架かるまで、高槻市枚方市は渡し舟でしか往来することができなかったらしい。私はこの枚方大橋を、高槻市から枚方市に向かって車で渡るときの風景が好きだ。大きな橋を車で走るとその先には青い空(もちろん晴れの日限定だが)が広がり気持ちがいい。逆に枚方から高槻に向かうと、山並みが壁のように感じて開放感があまりない。

橋を渡るときには、尾崎豊の「Driving All Night」が尾崎信者(笑)の私の頭の中で自然に流れてくる。

(前略)
見飽きた街を通りぬけて 寂しい川の上を走った
追い抜いたトラックの向こうに 闇に埋もれた日常が見える
あの頃理由もなく笑えた 俺の友達は
みんなこの橋を死に物狂いで 走った
(中略)
俺にとって俺だけが すべてというわけじゃないけど
今夜俺誰のために 生きてるわけじゃないだろ
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
(後略)

この歌を口ずさみながらも、退社後子ども達を車で保育園に迎えに行く私は、歌とは逆に「闇に埋もれた日常」に帰っていくために橋を渡る。大破したトラックを追い抜きざまに横目で見ながら、「子どものために、俺はまだ死ねん」と思いつつ。