「無防備・平和都市条例」に、無防備ではいられない。~その4~

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昨日、仕事が休みだったので、高槻市役所の選挙管理委員会に行き、無防備条例案がいつ頃議会で審議されるかを伺って来ました。

結論から言うと、今年の12月の中旬か下旬に議会が召集され審議されるようです(直接請求の流れについては次のサイトをご参考ください)。それまでに市議に働きかけていかなければなりません。

直接請求、住民投票について
http://www.city.tokushima.tokushima.jp/senkyo_kanri_iinkai/gaiyo11.html


ちなみに、直接請求がされるのは、高槻市では約20年ぶりとのこと。

「高槻市無防備地域宣言を実現する会」のブログを見ると、10月16日に「有権者の50分の1の法定数を突破しました。やったね!」と・・・「議会で無視できない数まで、署名数を伸ばしましょう」と意気込んでいます。

CHANKEIさんのブログ「関西DEEP探訪」の「署名活動中の人と話した」によると、「末端の運動員はジュネーブ条約第一追加議定書59条を読んでいません!(少なくとも私が話した一人は)」とのこと(会話の内容が大変面白いので是非お読みください)。署名をされた人は、ジュネーブ条約や条例案の中身も知らされずに、「平和を守ろうという運動」「戦争に巻き込まれなくなる」という耳障りの良い言葉だけを聞かされて、氏名と住所を署名簿に記入された方が大多数ではないでしょうか。

そもそもこの「無防備地域宣言」は、戦時に宣言されるもの。つまり戦争が起こることが前提。そして敵軍の攻撃がその地域に対して禁止される(が、空爆や弾道ミサイルによる攻撃は禁止されない!)代わりに、「占領に対して解放」される。つまり、無条件に敵軍の占領を許さなければならないわけです。「平和を守ろうという運動」「戦争に巻き込まれなくなる」・・・まるっきりデタラメです。

それに、日本に戦争を仕掛けるような国が国際法等を守るとは思えません。治安維持は当然敵軍が行うでしょうから、敵軍兵士の暴虐な振る舞いも大目に見られるでしょうし、抵抗しそうな人間を片っ端から強制収容所送りにするでしょう。特に反日感情を抱いている国は。

このように平和とは矛盾する条例案ですが、その条項を読むと、「平和」という名の下に、訳の分からない無用な責務をも高槻市に負わせようとしているように見えます。

高槻市無防備平和都市条例(案)
http://takatsuki.muboubi-net.com/jourei.html

第4条 (市の責務)
3.高槻市は、ジュネーブ条約第1追加議定書の普及に努める。

第5条 (平和事業の推進)
高槻市は平和を推進するために次の事業を行う。
1.平和、歴史教育の推進
2.平和祈念事業の推進や平和記念物の保存、展示及び建造
3.平和のための他の地方公共団体との協力
4.平和のための国際交流事業
5.市民が自ら行う平和のための事業に対する必要な援助及び助成
6.その他条例の趣旨に沿う平和のための事業

第6条 (平和予算の計上)
高槻市は、平和事業に必要な予算を毎年計上するものとする。

直接請求に必要な署名数が集まった以上、議会で否決してもらうしかありません。昨日、須磨章市議にお会いしたのですが、明確に反対すると言っておられました。他の市議にも機会があれば話をしたいと思います。

高槻市議会議員全員の連絡先も手に入れました。しかし、市議は公人ではありますが、迷惑電話などがあっても申し訳ないですし、ブログに出していいものかどうか迷っています。けれども有志の方に条例案に反対していただくように手紙を書く等していただく必要があると思いますので、メールでご連絡くださされば返信にてリストをお教えします。
info@kaikakuha.com

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<追記>

一応、条例案の上記の条項についてツッコミを入れると・・・

>第4条 (市の責務)
>3.高槻市は、ジュネーブ条約第1追加議定書の普及に努める。

すでに日本は国として条約に批准しているのですが。どこに普及せよと?
それに、運動員にしっかり理解もさせず、市に普及に努めさせるというのはおかしいやろ。

>第5条 (平和事業の推進)
高槻市は平和を推進するために次の事業を行う。
>1.平和、歴史教育の推進

一番日本に戦争を仕掛ける可能性がある中国・北朝鮮の軍備・軍拡・核開発・弾道ミサイルの実態と、それを握る独裁政権が行っている国際法違反・言論弾圧・人権蹂躙・侵略・民族浄化・外国人拉致などをつまびらかにして子ども達に見せたうえで、「どうしたら日本の平和は守れるか?」と訊いてみるのが一番効果のある平和教育では?そうすれば、条例案の主旨の「無防備」を推進しようと考える子どもはほとんどいないはず。

そういう中国・北朝鮮と比べれば、なんと日本は平和なことか。平和教育を推進するなら、これらの国の実態を反面教師にして平和の大切さを教えてもいいかも(笑)。

歴史教育については、組合教師には妙なイデオロギーに染まった教育をさせないようにして、南京大虐殺従軍慰安婦、百人斬りなどの嘘を教えず、真実の歴史を教えるというなら賛成です。

>2.平和祈念事業の推進や平和記念物の保存、展示及び建造

不必要。戦後特にモニュメントや記念館をつくるほどのきっかけとなるような事件もなかったし、無駄な箱物などをこれ以上増やさないでほしい。
強いて市民を震撼させた事件を挙げるなら、高槻市に潜伏していた過激派の女ボス・重信房子が高槻の某ホテルで逮捕されたくらいか。
過激派撲滅を祈念するものなら、高槻市民の感情に適っているかもしれませんね(笑)。

>3.平和のための他の地方公共団体との協力

戦争や過激派によるテロなどが起きた際、市民の安全と平和を守るために、国・自衛隊・警察・消防や他の地方公共団体と防備や避難について協力する必要があることは確か。やっぱり無防備ではいられないので、この条例とは相反しますね(笑)。

>4.平和のための国際交流事業

まさか辻元清美が代表をしていたピースボートに協力しろとか、ってことじゃないですよね(笑)。
辻元清美ピースボートで何度か北朝鮮に行ったそうですが、そんなに北朝鮮と親しいなら、ついでに拉致された日本人を連れ戻してくる努力をしろよ、と。それが「平和のため」やろ。でも「北朝鮮に戦後保障もせず、9人、10人ばかり返せといってもフェアじゃない」と言っている辻元が、そんなことをやってくれるわけないか。「平和」なんて口だけ。実際にやってることは利敵行為。そんな国際交流なら無駄。

中国や北朝鮮の核施設や弾道ミサイルに群がって、「人間の盾」とか「人間の鎖」とか、やってくれるなら賛成です(笑)。

>5.市民が自ら行う平和のための事業に対する必要な援助及び助成

市が金を出すなら、そもそも「平和」とは何かという定義と基準作りから始める必要があります。
無防備・非武装や反日活動、海外でがんばっている自衛隊を馬鹿にしてくるような国際交流では、当然平和にはならないでしょう。
真の平和のためには、やはり憲法9条を改正して、国防のための軍を明記し、日本の防衛力を高めることでは。

>6.その他条例の趣旨に沿う平和のための事業

「条例の趣旨に沿う平和」というのはつまり「無防備」「現在の憲法9条の理念」に沿った「平和」ということですよね。しかしそんな「平和」は国際情勢からして現実にはありえないので、まじめでまともな条例案にするには「無防備」か「平和」かどちらかの文言を条例案から削除すべきでしょう。
そうして「無防備・敵国占領条例」に変えるか、「防備・平和条例」に変えるか、どちらかにして出直すべきですね(笑)。

>第6条 (平和予算の計上)
高槻市は、平和事業に必要な予算を毎年計上するものとする。

上記のような訳の分からない「平和」事業に、血税を使われたくはないですね。

私が新しい条例案を作りましょうか。「真の平和のために憲法改正を求め、高槻の防備を固める条例」とか(笑)。