やはり納得がいかない2学期制

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前回の記事で予告したとおり、高槻市教育委員会指導部で2学期制の推進を担当しているTさんに電話して、いろいろと質問をしました。

まず2学期制の言いだしっぺは誰なのかと尋ねると、平成16年の市議会で出たと。調べてみると平成16年3月8日に高槻市議会で公明党市議が初めて2学期制について質問しています。それに対して奥本市長は「2学期制につきましては、特色ある教育活動推進のシステムとして、授業時数の確保や行事の精選、教育課程評価のあり方などについて検討し、導入に向け、準備してまいります」と答弁。3月25日には別の公明党市議が質問し、同じような答弁を引き出しています。

高槻市での表立ったスタートはここからのようですが、ネットで検索した結果を見ると、全国的にどうやら公明党が中心になって2学期制を推進している模様。公明党市議の質疑の前に、市長と何か裏で話し合いでもあったのでしょうか?

Tさんは「2学期制を導入することによって学校を変えたい」と力説。無意味な制度を導入しても意味がないでしょう、と言うと、「2学期制を起爆剤として意味のあるものに必ずしていきます」と最後にはひたすら繰り返すだけ。


しかし、推進委員会で課題とし出された「サマースクールの実施」や「特色ある学校づくり」等は、まるで2学期制とは関係のないものばかり。3学期制でもやれることなのに、どうして2学期制の課題として話し合われるのか全く理解できません。

3学期に美術や音楽が4~5回しか授業がなく、到達度評価になじまないとTさんがおっしゃったので、では何日あれば充分な評価ができるのかと尋ねても、答えられない。

一番気になったのは、委員会でまったく数字が示されなかったこと。普通の民間企業の会議なら、売上や販売数が何%増えるとか、そういった数字が出てくるのに、子どもの学力がどれだけ上がるだとか、授業時間数がこれだけ増えるだとかの数字が一切出てきません。出てくるのは2学期制とはまったく関係ない「我が校の目標」という標語や方針みたいなものばかり。

組合加入の教職員は、これまで「子どもを評価したくない。自分も評価されたくない」といったような方針で運動を展開してきました。しかし、このように大きく制度を変えるためには、数字を示さなければ、市民は納得できません。やはり、統一学力テストの実施と、もっとしっかりした教職員に対する勤務評価の導入をやるべきです。その結果をもって効果を測らなければ、プラン・ドゥ・チェックのチェックができません。

委員会では「不登校が減ったような感じ」とおっしゃる校長先生もおられましたが、何%減ったのか具体的な数字を挙げてほしかったです。でも、それすらも、残念ながら2学期制には関係ないことです。

保護者の方はどう感じているのか。PTA代表の方の発言を聴きたかったのですが、一切なかったのが残念でした。

この推進委員会を開くのに、委員1人につき9100円の報酬が支払われています(市職員を除く)。とても無駄な気がするんですが・・・


Tさんには、「特色ある学校づくりをしたいなら、学校を『球団方式』にすればどうですか?」と私は提案させていただきました。その「球団方式」については後ほど書きたいと思います。