今日は栗東市長選挙の投票日

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今日は衆議院議員大阪9区と神奈川16区の補欠選挙の投票日でもあるのですが、私の一番の注目は滋賀県栗東市長選挙の結果です。

先日谷澤弁護士の講演会を主催させていただきましたが、実は、谷澤弁護士は、不正な土地取引に暴力団が絡んでいたことについて、ある程度の状況を把握していたそうなのです。しかし、若い私達に迷惑をかけてはいけないと、講演会ではそのことについて触れられませんでした。

栗東市役所に一番近いJR草津線手原駅前には、写真のとおり、「暴力追放三ない運動実施中」「暴力団を利用しない!」「暴力団に金を出さない!・・・栗東市」という立て看板がありました。暴力団を追放しよう、なんてことを掲げている地方自治体というのを、私は初めて見ました(パチンコ屋にはよくこんなステッカーを貼ってますが)。地方自治体がこのような標語を駅前に掲げなければならないほど、それだけどなたかが暴力団を利用し、あるいは悩まされているということでしょう。

さて、新幹線栗東新駅周辺の不正な土地取引に関する疑惑を指摘した谷澤弁護士の「意見書」に対して、栗東市役所は「栗東市役所新幹線新駅設置に係る栗東市土地開発公社先行取得に関する報告書」というものを出しました。

ざっと目を通した感想を以下に書きますが、やはり不透明感が拭えません。

・この「栗東市新幹線(仮称)南びわ湖駅設置対策会議」の座長は助役であり、関係部長級職員も参加していて、最終的には「不透明な事実関係は存在しなかった」と判断しているのだから、もし不透明な事実が露呈したら、助役以下部長旧職員は全員責任を取るのでしょうか。

・中辻さんが土地の売買を申し出たことに対して「財政事情等により」断ったにもかかわらず、その1年後に中辻さんが第三者に売った三倍もの値段で公社が山本氏から買ったのは谷澤弁護士の意見書の指摘とおり。その山本氏への対応として、この報告書にはいろいろと理由を書いているが、どうしてその理由をもって、中辻さんから買わなかったのか。

・土地取引の登記について、中間登記を省略したとしているが、慣例化されているからといって、公社が、公務員が、不動産登記法上では想定されていないやり方で登記してよいのか。このやり方は脱法・不法というか、違法ではないのか。不動産登記法では認められていないやり方で登記をしていたことを、「慣例化されているから」というのは、開き直ったような言い方のように感じる。公社・公務員ならば、尚のこと法律をきちんと守らなければならないはず。中間のブラックな取引を隠蔽するために不法な登記をしたのではないか。ちゃんと登記をやり直して取引の実態を明らかにすべきではないか。

・報告書には、中辻さん、山本氏、公社の三社しか登場しないが、取引には、中辻さんが土地を譲渡したという第三者の少なくとももう一人が存在するはず。その少なくとも4社間の取引の時期と金額はそれぞれどのようになっているのか。それを明示しない限り、透明であるとはとても言えない。

会計基準が適法であったとしているが、では公社から民間に土地を実勢価格で売却したら、帳簿上すごい損害が発生することになる。その損害の責任は市長さんや市職員がとるのか?その損害をうやむやにするために、新駅を強引に作って、周辺の土地の価格を高くしようとしてるのではないか。「先導プロジェクト」として官民一体で箱物を造ろうとしているが、そういった形で第三セクター等を作り、そこに簿価の不当な高値で売り抜ける可能性もあるのでは?

ただ、会計処理の方法については、道路公団でもそうでしたが、官には、民間の会計で言う「減価償却」という考え方がこれまではなく、動産に修繕などを行っていった場合、帳簿上はどんどんとその資産価値が上がっていくという馬鹿げたことが起きていました(笑)。ですので、栗東市土地開発公社所有の土地についても、そういう考え方だと言われれば仕方がないのかもしれません。けれども、そんな考え方は、民間では通用しないでしょう。地主に補償するたびに、その補償額が土地代に上乗せされ、土地代が高くなっていくなんて、あまりにも不自然です。

平成17年に作られた新たな会計基準について、その導入を栗東市は何故か留保しているそうですが、土地取引にやましいところがないならば、新たな会計基準で土地の簿価を算定し直し、それを市民に明示すべきではないでしょうか。

どなたが市長になるか分かりませんが、しっかりと土地取引の実態を調査して、市民に公開して欲しいですね。

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市長選が終わったら、田原総一朗さんには、ぜひ新市長に突っ込んだインタビューしてほしいですね。
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栗東市役所で一ついいものを見つけました。
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栗東市役所のトイレ。「ハエをめがけて小便してください」と。
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便器に蝿がいると、蝿を目掛けて小便をしたくなるという男の心理を利用して、便器周辺の小便の飛び散りを抑えることが出来るという、噂の「蝿の描かれた便器」。ここで初めて見ました(笑)。でも蝿の位置がちょっと高いぞ。これではむしろ小便が飛び散るかも(笑)。
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栗東市内を走るくりちゃんバス。見たところでは、手原駅での乗降客は1人か2人しかいませんでした。駅やバスを利用する人はほとんどいない様子。車の交通量は多かったので、栗東市は車社会なのでしょう。
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JR手原駅から栗東市役所までの道を歩くと石屋さんが。こうした普通の墓もあるのですが、いろいろな石製品がおいてあり、その技術の高さに驚きました。
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馬。栗東市といえば、やっぱりJRAのトレーニングセンター、通称「トレセン」が有名ですからね。
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ウルトラマンスペシウム光線ということは、やはり初代でしょうか。
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怪獣。ドクタースランプアラレちゃんで、がっちゃんと遊んでそうなかわいい怪獣ですね。
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細かい造りの石細工も。小さな水車でしょうか。
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石の橋を渡るドラえもん。顔とポケットの濃淡が違います。どうやって造っているのでしょう?ただ、顔とその周りの部分の石は、逆のほうがよかったと思います。
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アンパンマンです。石だけに、戦ったら非常に強そうですね。
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ふくろうの親子。芸術的な作品です。
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この砲丸投げの選手の像も芸術的。前衛的なアート感が出てます。
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ペコちゃん、七福神、郵便ポスト・・・何でもできますね。すごいなあ。

新駅周辺の土地を公園墓地に利用すれば?」と以前書きましたが、ユニークな墓石の供給側は大丈夫なようです(笑)。