【連合高槻】厚生会館の不正使用

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本日、朝日放送の「ムーブ!」で「高槻市と連合高槻との奇妙な関係」と題して、連合高槻による厚生会館の不正使用と、補助金の不正受給疑惑について特集が放送されました。(「連合高槻」の正式名称は「連合大阪 北大阪地域協 北摂地区協議会高槻地区連絡会」という長い名称だそうです。)

これが露呈したのは、高槻市営バス労働組合高橋執行委員長が、連合高槻主催のゴルフコンペに、例の違法な「代走」をして、「幽霊運転手」状態で参加したことがきっかけでした。

この件について、ある日「ムーブ!」のスタッフの方が連合高槻を取材することになり、そのついでに私と書類などの受け渡しをしようということになりました。「連合高槻の事務所のある厚生会館に来てください」とスタッフの方に言われたのですが、私は厚生会館がどこにあるか分からず、仕方がないので市役所で地図をもらって行きました。

「厚生会館」という建物をご存じない市民の方も多いと思います。それもそのはずで、この厚生会館は「高槻市職員厚生会館管理規則」によって「本市職員の福利厚生をはかる」目的で設置されている高槻市の職員専用の福利厚生施設であり、一般の市民の方は利用できないことになっているのです。私もこの件があるまで、厚生会館のことを知りませんでした。

この厚生会館は、いったいどこが所有しているものかと市役所で聞きましたところ、最初「高槻市職員厚生会ではないか」とのことでしたが、担当である人事課の職員を呼んでもらって訊くと、厚生会館は高槻市の所有物で、市が厚生会に委託していることが分かりました。

高槻市職員厚生会」とは、資料によると、地方公務員法に規定する趣旨に基づいて、「市職員の相互共済及び福利増進とその他の福利厚生事業の実施」を目的として設立された団体であるとのこと。厚生会の会長は副市長が務めており、市の正規職員のすべてが会員となっています(非常勤職員は会員ではありませんが、会員と同じような恩恵を受けることができます)。

では、何故、連合高槻が、この厚生会館に事務所を構えているのか。それについては、どのような契約や許可の関係があるのかと尋ねてみると、厚生会は、連合高槻に対して、厚生会館の一部の管理運営業務を再委託しているというのです。

つまり、高槻市の主張によれば、

高槻市

↓(厚生会館の管理運営を業務委託

厚生会

↓(厚生会館の一部の管理運営業務を再委託

連合高槻



という図式になるわけです。

しかし、ムーブ!で報じられたとおり、高槻市から厚生会へは業務委託料として800万円ほどのお金が払われているにもかかわらず、厚生会から連合高槻へは再委託料として1円も払われていません。

連合高槻が再委託をされている部分というのが、上の写真で網掛けをしている1Fの事務室・小会議室・資料室3Fの大きな集会室です。「市職員の福利厚生」のみを目的とする厚生会館の管理運営業務を再委託されているわけですから、連合高槻は、業務として、ここもその目的のために運営しなければなりません。

ところが、担当の人事課の職員に訊くと、驚くことに、連合高槻は、市職員の福利厚生については、何もしていないと言うのです。

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厚生会では、会員に「えらべる倶楽部 生活・休日百科 福利厚生ガイド」という冊子を配布していますが、その31ページには、厚生会館の「ご利用いただける部屋」として、次のように書かれています。

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これをご覧いただければお分かりのとおり、連合高槻が厚生会から再委託を受けているとされる1Fの事務室・小会議室・資料室と3Fの大きな集会室は、この「ご利用いただける部屋」には含まれて居ません。

つまり、連合高槻が再委託されている部分を、厚生会の会員である市の職員は、福利厚生のために使えないのです!それを厚生会自らが会員にパンフレットで堂々と説明しているのです。こんな馬鹿な話があるでしょうか(笑)。

ある資料によると、平成18年度においては、連合高槻が「市職員の福利厚生」のために再委託されているはずの会議室や集会室では、以下のようなことが行われていました。

04/03 連合高槻メーデー実行委員会
04/12 連合高槻役員幹事会
04/17 連合高槻メーデー実行委員会
04/25 連合高槻メーデー実行委員会
05/16 連合高槻訪中団結成会議
05/22 (高槻島本)平和連帯会議定期総会
05/30 連合北摂役員幹事会
07/18 連合高槻役員会
07/27 市労連定期大会
07/28 連合高槻役員会
08/01 連合高槻役員会
09/22 連合北摂役員会
12/04 連合北摂地区地域協定期総会
12/22 連合高槻事務局会議
01/15 高槻市学指労組旗開き
01/17 連合高槻役員幹事会



完全な目的外使用です。本来の「市職員の福利厚生」という目的から外れて、民間企業の労組の役員、さらには「連合北摂」加盟の市外の民間企業労組役員にも、組合活動や政治活動に使用されている実態があるのです。

つまり、実際は、「再委託」などではなく、連合高槻やその関係団体が、単に自分たちの事務所や会議室として勝手放題に使っていただけなのです。高槻市や厚生会は、連合高槻にタダで厚生会館を使わせるために「再委託」という建前をとっているのです。公有財産の詐欺的な使用が長年にわたって行われてきたといえます。

市の担当職員によれば、連合高槻は、かつては市民会館に事務所を構えていたが、そこが手狭になり、昭和45年に厚生会館ができたのをきっかけに、厚生会館建設当初から入っている、とのこと。

私が「これは実質的に賃貸借や使用許可というべきで、決して再委託ではない。高槻市は連合高槻から賃料・使用料を取るべきだ。それを高槻市は長年怠ってきたのだ。市民会館が手狭になったという経緯があるなら、次の事務所が見つかるまで数ヶ月仮事務所として貸してやるのはいいが、長年こんな状態で放置してきたのは異常だ」と言いました。

しかし、市の担当職員はあくまで「再委託」だと言い切りました。「高槻市職員厚生会館管理規則」第2条の3項に、「厚生会の会長は、市長の承認を得て、会館の一部の管理運営を再委託することができる。」とあり、厚生会館の使用方法も含めて市長の承認を得ているというのです。

私は、厚生会館の目的は、あくまで「市職員の福利厚生」であり、市長の承認は、どの法人・団体に再委託かすることだけであって、目的まで変更して承認するというのは曲解だと主張しました。

けれども、担当職員は譲らず、頑なに「再委託」と言い続けました。隣で聞いていた別の市職員にどう思うかと聞いてみると「連合高槻が厚生会館を借りていたんですよね」と。「それを市職員が言ったらあかんで。市職員は『再委託』と言わな(笑)」と思わず私は突っ込んでしまいました。

連合高槻が厚生会館に事務所を構えている現在の状態は、違法な公有財産の管理にあたるので、私は住民監査請求等の手段を考えています。


連合高槻による補助金の不正受給疑惑については、後日書きたいと思います。